足のつく海-尾崎雄貴
作詞:尾崎雄貴 作曲:Galileo Galilei
街の喧噪に探している声をきいた
今そこへいくから
品のかけらもない 光る看板と
空を覆う電柱の森で
君は暮らしている
道ゆく戦車 おもちゃの兵隊
うなる番犬がそこらじゅうにいるよ
ヘリの爆音が 耳の中を ひっぱたいて
どこかへ消えてった
そろそろみたいだよ
火薬の匂い 命の匂い
海岸はもう人で いっぱいになっていた
海を渡って 向こう岸へ いけるかも
君の手をとった
死人みたいな色の水面をかいて進む
もう二人の体温さえ伝わらなくて 怖い
空を覆った雲を夕日が染めていくけど
もう泥を吸った綿にしかみえなくって
“綺麗なもの”なんか 僕らのまわりには
なにひとつない
風邪をひいて熱がでてる
そこの島で少し休んでいこう
浜辺の岩場に 君をねかせ
僕はひとりふらふらと歩いた
夜の闇がくる
いにしえの人たちが 空に描いた
物語を すこしだけど
僕は読んできかせてやった
君はもう眠っているのに
大きすぎる宇宙に
吸い込まれそうになった
ここには耳をつんざく音もなくて 眠い
帰るところを失った
これからいく場所も知らない
ただただ
恐怖と不安の海がつづくだけだった
もしこのまま君が
目覚めなかったらどうしよう?
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