轍 - 天野月子
並びあうふたつの踵はサンダルとヒール
うずくまり見上げた夜空は一面曇り
ハロー ハロー ハロー
言葉にしたら晴れる気がしてた
ハロー ハロー
スキップしながら
パンクしてはちきれた所 ガタついた道
砂煙 足跡掻き消す それもいいかな
さらさらさら
流れ流れて辿り着く先で
あなたを愛していけたら
ひとつひとつ
色褪せるほどに
わたしに欠けていたパーツも見えなくなる
角が取れてくたびれはじめる
あなたのTシャツのように
並びあうふたつの踵はサンダルとヒール
疲れたとわたしに投げ出す重たい躰
ジュテーム ジュテーム ジュテーム
くりかえすほど臆病になった
まあるいあなたの笑顔も
一秒ずつ
積み重ねるほど
すべてがあたりまえに変わり埋もれていく
芽生え出した香しい花の息吹も
気付かないほど
ひとつひとつ
色褪せるほどに
わたしに欠けていたパーツも見えなくなる
過ぎ去る日々
ほどけていくありのままを
吸い込めるように
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