石川智晶 squall
どこからか拾ってきた
細長い枝で自分を囲むように線をかいた
誰も入って来ないで
ここは静寂の樹海
長い雨ひたすら待つ
向こう側 向日葵の群衆
毒々しいものをどこまで避けて
世界を語るつもりなんだろう?
待ちわびた squall
震えるほど圧倒されたいんだ
通り一遍等の言葉と温度はもう効かない
あの日の砂場に打ちまけた
白く潔いフラグメンツに深く染み込む
悲しい自伝を喜ぶ花たち
なんて単純になびく風よ
この世の正しいこと鼻歌に変わってく
平然と咲き誇る 黄色の花の愛想笑い
乾き切った種をぼろぼろ落として
苦い味がする季節の連鎖を
深い霧の中
狂おしいほど完成されたいんだ
太陽が指差したものだけの価値の中で
微笑んでいられるものかと叫ぶ
鳥肌がたつように空が騒ぎだす
雨の前兆は壊れやすくって
両手で体をそっと抱きしめる
汗ばむ首筋が緊張を誘って
そう誰もが上がって行ける訳じゃない
squall . . . .
震えるほど圧倒されたいんだ
通り一遍等の言葉と温度はもう効かない
あの日の砂場に打ちまけた
白く潔いフラグメンツに深く染み込む
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