光景 - RAM WIRE
澄みきったその笑い声で
ちっちゃな手のひらで
生きてきた意味さえ
掬い上げてくれた
あの日の理想が
リビングの隅で
埃をかぶってても
私達なりの答えを探してきた
脱ぎっぱなしの靴が
ひしめきあう玄関も
赤みを差したまあるい頬も
あんなちっぽけで
何も持たぬ二人が
つくりだした光景
「あたりまえ」という
光景はきっと
さりげない程に守られてる
大人になり私は知る
記憶で華やぐ
あのぬくもりの正体を
思いだすように 創り出すように
習慣に潜んでる
愛しいこの距離を
いつでも感じ取れるように
朝日が差し込むと
埃さえも光って
キッチンにはパンの焼ける匂い
きっと再現したいのは
いつかの幼い私が
包まれてた光景
「家族」という
光景はきっと
たくさんの願いで守られてく
時が過ぎて君は知る
受け渡してゆく
この想いの正体を
「あたりまえ」という
光景はきっと
誰かの願いで守られてく
大人になり私は知る
記憶で華やぐ
あのぬくもりの正体を
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