さみしがり屋の言葉達-安藤裕子
雨はシトシト 風の街静かに揺らす
寂しがり屋の世界が孤独を呼んだ
儚げな景色を押しつけながら
私を待ち伏せて道連れにさせようとするのね
雨の街は笑顔を嫌う。
振り向く日々を連れてきて
忘れかけてた涙の種を心の隅から芽生えさせるだろう
涙ヒラヒラ 酔いしれているのかしら?と
言葉投げかけて独りで微笑むけれど
意地悪な世界が私を誘い出す
君はかわいそうだって
不意に抱きしめようとするから
雨の街が私は嫌い
いつも張りつめたままで
ごまかして来た迷子の心をくすぐるような仕草をするから
だけど今日も終わりを告げる
晴れていく訳じゃないけど
眠りに就けばこの時間さえも過ぎゆくスピードに
思い出になるだろう
冷めた紅茶に口を付けて いつの間にだか私の横に忍ぶ影法師
雨の街が私は嫌い
いつも張りつめたままで
閉じこめてきた迷子の心をくすぐるような仕草をするから
曇り窓が視界をずらす
独り置き去りのままで 世界は廻る
明日になればあの日の景色も忘れるだろうけど
雨はいらないわ
雨はいらないわ
雨はいらないわ
雨など見たくないわ
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